導入事例

長期にわたり愛されるアプリを作るには 大ヒットカジュアルゲーム『Q』の制作秘話

株式会社リイカ ゲーム事業本部 第3開発グループ サブリーダー
萬代 裕介様
現在、「ファイブキングダム―偽りの王国―」のディレクターとして、プロジェクト全体の進行管理、企画、海外の開発の方とのやりとりも主導で行う。ゲーム番組「シンラバンゲー ~あらゆるゲーム遊び尽くします~」に“講師”役として出演。また一方で、配信中アプリのマネタイズ担当としても従事。
株式会社ファンコミュニケーションズ nend営業
佐藤 森矢
動画広告専門メディアコンサルタント。CPMが上がるとバイブスも上がります。フェスと豆腐が好き。

リイカさんは長期タイトルのカジュアルゲーム『Q』を制作された会社としてとても有名で、リリース当初からnendのバナー広告をご利用いただいています。また、nendの動画広告がプレリリースした段階で全メディア様の中で一番に動画リワード広告の掲載をお試しいただきました!
本日は、『Q』ができた経緯や、長く愛されるアプリを作るコツについてお伺いできればと思います。

息の長いアプリを作る秘訣

佐藤:はじめに『Q』について教えてください。

萬代さん(以下、萬代): 『Q』は、2015年1月9日に弊社がリリースした物理演算パズルゲームになります。画面上に指で描いたものが下に落ちていくという法則に従い、ボールを動かしたり、コップからボールを出したりして問題をクリアしていきます。

佐藤:この『Q』をきっかけに物理演算パズルゲームが世の中にいくつも出てきたことから、このジャンルの生みの親と言っても過言ではないと思うのですが、発想のきっかけは何かあったのでしょうか?

萬代:Unityを導入した当初、その機能を使って何が出来るかプログラマーが調査しているときに物理演算が使えることを見つけ、「マウスで描画した物体が下に落ち、物体同士は積み重なる」という試作品を作成したのが始まりと聞いてます。そのときプログラマーは「お絵かきツール」と言っていたようですが、「これを使って何かゲームを作れないか?」という相談を持ち掛けられたプロデューサーが考えたのが『Q』です。
考えたといっても、プログラマーのパソコンに表示されている試作品上で、実際にマウスでビーカーの中に点を描いたものを周りのスタッフに見せて、「ビーカーから点を出せ」という問題を出したんです。挑戦した人が全然上手くいかない様子を眺めてプロデューサーが面白いと感じて。やっていることはその時点で既に今の『Q』と同じですが、人にムチャぶりをして面白がるプロデューサーの個人的な遊びが発想の原点だったそうです。

佐藤:ちなみにどのような経緯で『Q』というアプリ名になったんでしょうか?アルファベット1文字のアプリ名はなかなか珍しいなと思いまして。

萬代:実はこちらも、社内のメンバーから「1文字で結構インパクトある『Q』はどうですか?」という声があったのがきっかけなんです。その時に、クエスチョンとかキュリオシティとか色んな意味付けをできていいねとなり、『Q』というアプリ名になりました。社員のふとした一言から良い案が生まれることもあるので、社内では日々のコミュニケーションは大事にしています。
ゲーム内容からもわかるとおり、どの問題も人によって解き方が千差万別なのでゲームではあらかじめ決まった解き方を用意していません。
Q&Aでいう「A」はユーザーさんの中にあり、「Q」だけがそこにある。
という意味合いから、「ただ一文字で『Q』はどうか」という案をサーバーエンジニアが出し、もうそれ以外考えられなくなり採用したそうです。

佐藤:自分の意見が採用される可能性があるとなると、社員の方も積極的にコミュニケーションを取ろうという気持ちになりますよね。『Q』にクエスチョンという意味があるように、アプリ内ではいくつも問題を出題していると思うのですが、その問題は企画専門の方たちが作っているのでしょうか?

萬代:問題はプロデューサーとプログラマーの2人で作っています。まずはプロデューサーが問題内容の設計図をさっと紙に書き出し、それをプログラマーが素早く実装し、早い段階で遊べる状態にもっていき、そこから2人で各物体の重さや摩擦などのチューニングを行います。
一度に追加する問題数は大抵60問ですが、習熟度の向上もあり問題制作の速度は上がっています。「これだったら『Q』っぽいよね」という、仕様書で説明することが難しいニュアンスをお互い把握しているからこその制作方法みたいです。

佐藤:なるほど。確か今は1,000問以上あるんですよね?

萬代:はい。ユーザーさんから募集した問題案を実装する「みんなのQ」企画や、ユーザー自身が作成した問題を公開できるアプリ「Qクラフト」により、問題数はかなり増えました。「Qクラフト」で作られた問題数も含めると49万問以上あることになります。

佐藤:ものすごい数ですね…!ユーザーさんと一緒に作り上げてきた成果ですね。

萬代:そうですね。「ユーザーさんがコンテンツを作れる」というのは、息の長いアプリを作る秘訣でもあると思います。

佐藤:なるほどですね。『Q』は多くのユーザーさんに愛されていると思うのですが、萬代さんはこのアプリの魅力はどこにあると思いますか?

萬代:ユーザーさん自身がスキルアップしていけるところですかね。「こんなのクリアできないでしょ」っていう問題がたくさんある中で、ユーザーさんがその問題の解き方を見つけたときにそれが学習コストになるので、わけのわからない問題が出てきても「あの技を使えばいけるんじゃないか」となると思うんです。そういう風に、自分がレベルアップしてる実感は達成感にもつながるんじゃないかなと考えてますね。

「広告をなくしてほしい」という声への対策

佐藤:実際にプレイしたユーザーさんからはどのような声がよくありましたか?

萬代:nendさんにはとても言いづらいのですが…「広告をなくしてほしい」という要望が一番多いんですよね。弊社としても『Q』は売上の9割以上が広告収益になっているので辛いところです。

佐藤:そういったお声に対して、何か対策をされてたら教えていただきたいです。

萬代:ユーザーさんが自身の利益のために広告を見たくなるような形にすることを心がけています。例えば『Q』では問題の解き方がわからない時に動画リワード広告を見ると回答を見れるようにしています。また、他社様から一緒にアプリを作りましょうとお声がけいただきリリースした『深夜!天才バカボンのQ -パパからの挑戦状なのだ-』(※1)では描画できる回数が決まっていて、回数が0になったら動画リワード広告を見ることによって回復できるようにしています。

※1 『深夜!天才バカボンのQ -パパからの挑戦状なのだ-』
株式会社ディ・テクノが2018年8月にリリースしたゲームアプリ。株式会社リイカと共同開発した「深夜!天才バカボン」版の『Q』。

佐藤:どちらも動画リワード広告を活用されてるんですね。

萬代:はい、最大限活用しています。広告収益の中でもメインは動画広告で、比率は動画広告とバナー広告で大体2:1になっています。「広告はあなたのためになってます」ということをユーザーさんに伝える手段として、動画リワード広告は最適だと考えています。

佐藤:「インセンティブを付与する」という大きな特徴がありますもんね。動画リワード広告では現在nendもご利用いただいてますが、nendの動画広告リリース後に、すべてのメディア様の中で一番に掲載してくださったのがリイカさんでしたよね!

萬代:そうでしたね!懐かしいです。ご提案いただいた時期は、弊社の中でも『Q』はバナー広告より動画広告の方が相性も良いという意見が固まっていて、且つ長年お付き合いさせていただいてるnendさんが動画市場に参入されたと聞いて、「これはもう入れるしかない!」となりました。もともとお付き合いがありましたし、信頼のある会社・サービスだったので何の懸念もなく掲載に至ったのが「動画広告掲載パートナー1号」につながった一つの要因かなと思いますね。

佐藤:嬉しいお言葉ありがとうございます。本当に何の懸念もなかったですか…??(笑)

萬代:そうですね…あえて懸念を言うとすると、『Q』にはすでにかなりの数のSDKを搭載していて新しいものを入れるとバグが出やすいので、そこは少し心配でした。ただ検討から導入までの期間は実質2週間ほどしか経っていないことを考えると、大きな問題なく実装できたのかなと思います。

佐藤:ありがとうございます。収益性はいかがでしたでしょうか?

萬代:実装当初から高単価を出していただき感謝しています。一時的に高いのではなく、長期にわたり単価を維持してくれたのでとても助かりました。あと『Q』のユーザーさんが好むようなゲームの動画広告が掲載されるのもありがたかったです。

佐藤:親和性の高い広告が優先的に掲載されるようになっているのでその効果ですね。

他の会社が真似できないようなアプリを作りたい

佐藤:ゲームの広告がよく掲載されてたということですが、『Q』も同じようにプロモーションはしていましたか?

萬代:アプリのリリース時に出稿という意味合いでのプロモーションはほとんど行っておらず、口コミで広まったそうです。Twitterでの拡散が最も効果が大きかったようですね。問題をクリアした瞬間のスクリーンショットをTwitterに投稿できる機能によってリリース当初から爆発的にダウンロード数が伸びたそうです。

佐藤:純粋にゲームの面白さが伝わったんですね。

萬代:そうだと思います。私自身も『Q』の大ファンなので(笑)。リリースしてから時間が経ってはいるんですが、私が入社してからも『Q』とコラボしてみたいですというお声がけをいただける機会が多く、私自身も喜ばしい気持ちになります。

佐藤:他社様とのコラボだけでなく、『Q』はニンテンドー3DSやXbox Oneでも展開していますよね。

萬代:はい、どちらもご好評いただいてまして、『Q』がスマートフォンのカジュアルゲームとしてだけでなくコンシューマーゲームとしても受け入れられてるんだなと実感しています。

佐藤:メディアミックス(※2)をうまく実現されてるんですね。このようにヒットアプリを出し、上手く運営していく秘訣はありますか?

※2 メディアミックス
宣伝効果をより高めるために、新聞、雑誌、ラジオ、電車内広告など複数の媒体をまたいでプロモーションする広告戦略。またマーケティングにおいては、スマートフォンゲームアプリ、PCゲームアプリなど複数のメディアに展開することで、より多くのユーザーに楽しんでもらうことができる手法。

萬代:秘訣と言うほどでもないんですが、理念として「他の会社でできないようなものを作ろう」という考えがあるので、ユーザーさんが面白いと思ってくれて、且つ他社が真似できないようなユニークなアプリはどういうものだろうと開発チームのみなさんがとことん考えてきたことが成果につながったのだと思います。
また先ほどもお話したように、ユーザーさん自らがコンテンツを作り上げていく仕組みにすることが、安定的な運営につながっていると思います。

佐藤:なるほど、ありがとうございます。
カジュアルゲームでユニークなアプリで言うと、耳かきのアプリ(※3)とかありますよね!僕あれ結構好きなんですよね(笑)
最近ですとカジュアルゲームだけでなくソーシャルゲームも展開していると思うのですが、今後そちらに注力していくんでしょうか?

※3 耳かきのアプリ
株式会社リイカが2012年9月にリリースした耳かきゲームアプリ『毎日の耳かき』。耳から汚れが取れた時の快感に中毒性があると話題になる。2013年4月には『毎日の耳かき(別)』もリリースされた。

萬代:どちらか一つだけに力を入れるというわけではなく、カジュアルゲームもソーシャルゲームもそれぞれ拡大していって、会社を盛り上げていきたいと思っています。それが今のリイカの挑戦ですね。

佐藤:どちらのジャンルも強い会社さんはそんなに多くはないと思いますので、それが実現できたら大きな強みになりますね。ソーシャルゲームでの広告掲載は考えていますか?

萬代:まだ広告の実装というところまで手を伸ばせてないんですが、カジュアルゲームでnendさんにお世話になったので、ソーシャルゲームで展開するときはぜひ新しい取り組みとして一緒にやっていけたらなと思っています。

佐藤:ぜひぜひ!弊社の中でもソーシャルゲームにおける広告掲載の事例は増えてきているので、ご検討される際は精一杯お手伝いいたします。最後に、nendに対して何か要望はありますでしょうか?

萬代:そうですね、広告自体、今後もいろんな形態が出てくるかなと思うんですけど、動画広告というのは一つの革新的なものだったなと思っていて。新しいものが出てきたら積極的に試していこうと思ってるんですが、nendさんだったらもっと、動画広告を超えるようなすごい広告形態を生み出してくれるんじゃないかなと期待しています。その時もまた、動画広告のようにリイカが一番最初のパートナーとしてお取り組みさせていただけるように、弊社もより良いアプリをリリースできるよう頑張っていきます。

佐藤:本当にありがたいお言葉です。動画広告を超えるような広告形態を、どこよりも早くnendが出せるよう頑張っていきます。そういったチャレンジはもちろん、広告主様とメディア様双方のメリットになるような機能を今後も提供していく予定ですので、ぜひご期待ください!
本日はありがとうございました。

nend編集者が「Q.」で遊んでみた!

探求心をくすぐる度
★★★★★
学べる度
★★★★☆
ユニーク度
★★★★☆

問題はものすごくシンプルですが、できそうでできないものばかりなのでクリアするまでなかなかやめられません!また、一度クリアしたことがある手段を使って他の問題でも活かせる場合があるので、自分自身どんどん頭がよくなっているような、成長しているような感覚になります。 真面目な問題もありますが、様々なキャラクターが出てきてクスっと笑えるような問題もたくさんあります。また、色々なイベント・施設とコラボしたステージもあり遊び要素満載なので、ぜひ一度遊んでみてください!

Q.

ゲーム:パズル

今回取材したお客さま

株式会社リイカ様

スマホゲームの開発・運用や、ゲームの公式サイト、コーポレートサイトなど様々なサイトの制作運用・保守を行っている。多角的な側面から上質なエンターテイメントを追求し、常に新しい可能性にアプローチ。最上のエクスペリエンスを提供することを目指している。

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