ノウハウ

2019/09/13

nendの担当者に聞いた!
これだけは覚えておきたい、マンガアプリのプロモーションで重要な3つの要素

今回は、マンガアプリのプロモーションをテーマにお伝えします。マンガアプリは競争が激化してきているため、マンガのジャンルによってプロモーションに工夫が必要です。そこでこの記事では、マンガアプリのプロモーションで重要な3つの要素や、マンガアプリならではの課題に対する解決策を、営業担当の由岐が事例を交えてご紹介します。
マンガアプリのマネタイズについての記事もあわせてご覧ください!)

株式会社ファンコミュニケーションズ nend営業 由岐 浩太郎

自称nendのサブカルマスター。他称店長。
前職、自身の趣味・経験などで得た圧倒的な知識量をもとに、nend広告主様へ一味違った提案を常に心掛けている。
未だに店長時代の癖が抜けないのか、オフィス近くの本屋やゲームショップを徘徊し情報収集してるところをよく目撃される、らしい。

マンガアプリ広告担当者へのインタビュー記事タイトル画像

サブカルグッズ専門店の元店長が語る、ズバリ!マンガアプリで今流行りのジャンルとは

編集部:まず初めに、今までの経歴を教えてください。

由岐:社会人1年目の時に、カードゲームショップで働いていました。
実は昔ゲームセンターのゲームで全国ランキングの上位に入るほど熱中していて…その時代のゲーム仲間から誘われたのがきっかけで勤め始めました。

編集部:そんな経歴があったんですか…!

由岐:社内でもこの話を知ってる人は少ないんじゃないですかね?その後、サブカルグッズ全般を扱うお店に転職し、店長として働いていました。

編集部:結構濃い経歴ですね。その経験は現在の仕事で活かされていますか?

由岐:めちゃめちゃ活かされてます。マンガアプリの広告主様中心にプロモーションやクリエイティブの提案を行っているんですけど、特に関係値構築に役立っています。例えばマンガの知識がある方だと少し踏み込んだ話で盛り上がりますし、ない方でも「今こういうマンガが流行ってますよ」「このマンガすごく面白いので読んでみてください」などの話で盛り上がります。
ただ基本的には知識がある広告主様が多いので、新しく出たマンガはいち早くチェックするようにしていますね。

マンガアプリのプロモーション担当の経歴

編集部:逐一チェックするのは大変じゃないですか?

由岐:もともとマンガを読むことは好きなので、全く苦じゃないです。
あと、もし広告主様とお話している中で「その作品知らないです」となると、せっかくお時間をいただいているのにお話がそこで止まってしまって、タイムロスになってしまうので、できるだけそういう状況にならないように心がけています。

編集部:由岐さんはマンガであればどのジャンルでも詳しいんですか?

由岐:そうですね、オールジャンル対応できます。なので、どのジャンルのマンガアプリのご相談が来ても、その場ですぐにご提案ができるのは強みかなと思っています。

編集部:ちなみに今はどういったジャンルが流行ってるんですか?少し前だと、ホラーやサスペンスなどのダークな内容のマンガ(以下、ダーク系マンガ)が流行っていたと思うんですけど…

由岐:最近はファンタジーマンガが流行ってます。
少し前まではおっしゃる通り、ダーク系・あとは不倫ものなどのドロドロしたマンガが人気でした。ファンタジーマンガは今年に入ってから増えてきましたね。

※1 ファンタジーマンガ
現実とはかけ離れた空想の世界で、魔法などの特殊能力を使いながら繰り広げられる物語。

編集部:それはどうしてでしょうか?

由岐:これは完全に私の個人的な見解なんですけど、他のマンガと比べてファンタジーマンガは疲れることなくスイスイ読み進められる傾向にあるので、今までダーク系マンガを読んでいたユーザーさんが、一息ついて気分転換したいときにファンタジーマンガを読んでいるのかもしれないですね。個人的にはファンタジーマンガの次に流行りそうなジャンルも提案しているので、私に連絡くださればすぐにお話します!現に、もう気づき始めている広告主様もいらっしゃいますね。「やっぱりこのジャンルが次来そうですよね?」というお話はよくしています。

マンガのジャンルごとで相性の良い配信先を、一挙大公開!

編集部:マンガアプリを運営している広告主様に対して、普段どのような提案をしているのか教えてください。

マンガアプリのプロモーションで重要な3つの要素

由岐:マンガアプリのプロモーションで重要なのは「ジャンル」「キャンペーン構成」「クリエイティブ」の3つだと考えています。この3つに関して、自分の知見を踏まえながらお話しています。

編集部:1つ1つ具体的に教えてください。

由岐:「ジャンル」とは、先ほどのお話にあったように、今流行りのジャンルを見極めるということです。例えばダーク系のマンガは今でも人気はあるんです。ただ、ダーク系のマンガでよくある、グロテスクな広告クリエイティブが世間に爆発的に広まったときに、そういったジャンルが好きなユーザーさんは取り尽くされた感覚があります。そうなると、今後盛り上がる可能性のある新しいジャンルのマンガでユーザーさんを獲得していく必要があるので、今一番流行っているジャンルは何なのか常にアンテナを張り、見極め、そのジャンルでプロモーションを強めていくことが重要です。

編集部:なるほど。2つ目の「キャンペーン構成」とはどういうことでしょうか?

由岐:マンガのジャンルは大きく分けて男性向けと女性向けがあるのですが、それ以外にもTL、BL、大人向けなどより詳細に分類し、誰に向けて広告配信するのかを明確にしてキャンペーンを構成するということです。せっかく良いバナーを作っても、不明瞭なターゲットに向けて配信すれば間違いなく機会損失になります。

編集部:過去、そのような失敗例はありましたか?

由岐:ありました。ある広告主様が4つのマンガ作品のプロモーションをする際、すべての作品を同じ構成で広告配信しました。結果、ユーザー獲得に成功したのは1つだけでした。その1つは女性に人気の作品で、残り3つは男性に人気の作品でした。

編集部:この場合どうすればよかったのでしょうか?

由岐:すごく単純な話で、例えば女性に人気の作品は広告キャンペーンA、男性に人気の3つの作品は広告キャンペーンBというように、2つの広告キャンペーンに振り分けます。そして広告キャンペーンAには女性ユーザーが多い配信面を、広告キャンペーンBには男性ユーザーが多い配信面を紐づけて配信することで、本当に届けたいユーザーさんに絞って広告が配信されて、格段に効果はよくなると思います。

編集部:具体的に、女性ユーザーが多い配信面・男性ユーザーが多い配信面はどういったものがありますか?

由岐:女性だと恋愛/ファッション/ヘア/メイク情報サイト、男性だとゲーム情報/ゲームアプリが中心になっています。その他一般や大人、TL、BLマンガにもそれぞれ相性の良い配信先があります。また、マンガアプリの広告を見てインストールしてくれるだけではなく課金までしてくれるようなヘビーユーザーが多い配信面に対してはより入札を強化するなど、柔軟な運用をしています。

マンガアプリのプロモーションの、ジャンルごとでの配信先一覧

編集部:そこまで踏み込んでプロモーションを構成したり、運用をしたりしている広告主様はたくさんいらっしゃいますか?

由岐:実を言うと、まだそこまで多くはないです。というのも、昔はどの作品も同じような方法で配信しても問題がなかったんです。ただ、今はマンガアプリの数がものすごく増えているじゃないですか。その中でどうやって生き残っていくかという話になったときに、より細かいセグメントごとでのプロモーションが必要になってくるのかなと思います。

編集部:広告主様からよく聞く課題はありますか?

由岐:「男性ユーザーの獲得数を増やしたい」「継続率を上げたい」という要望が多いです。
女性ユーザーは不倫や恋愛マンガで比較的安く獲得でき、かつ継続率も高いのですが、男性ユーザーはダーク系のマンガで安く獲得はできるのですが、継続率が低い傾向にあります。そのため、継続率の高い男性ユーザーをどうやって獲得するかが最近の課題だとよく聞きます。

編集部:その課題に対する、何か良い施策はありますか?

由岐:ユーザーデータを活用した配信ですね。ユーザーさんの年齢・性別・課金の有無や、最終アプリ起動日などのデータをアプリ内計測ツールからnendに送っていただくことで、アプリエンゲージメントやユーザー除外などの広告配信に役立てられます。ただ、この配信方法はまだ普及していません。

編集部:それはなぜでしょうか?

由岐:マンガアプリ業界は、一見すでに成熟した市場に思えるんですが、どうやらまだ新規ユーザーを取り切れていないという感覚があるようなんです。これは私も意外でした。ただ、過去に一度だけアプリをインストールしたけれどすぐに離脱してしまったユーザーさんは、既存よりも新規寄りではあるので、完全な新規ユーザーと、新規寄りの既存ユーザーの2軸で施策を打つとより効果的です。
この新規寄りの既存ユーザー向けの施策としては、ユーザーデータを活用した配信をおすすめします。
例えば、過去ダーク系の広告で獲得した男性ユーザーに対して、今流行りの新しいジャンルの広告を訴求していく。それが比較的、獲得後の継続率が高いジャンルであれば尚よいですよね。そうすることで、新規寄りの既存ユーザーから、継続率の高い既存ユーザーへと引き上げることができます。

マンガアプリのプロモーションでのユーザーの動き

クリエイティブを少し工夫することで、CPIが20%削減!

編集部:「キャンペーン構成」の内容は盛りだくさんでしたね。3つ目の、「クリエイティブ」について教えてください。

由岐:クリエイティブで大事なのは、パッと見てマンガの設定がわかるようにすることです。
例えば先ほどお話していたファンタジーマンガの場合、主人公がどのような異世界へ転生し、どんな特殊能力が与えられたのか表せている広告はやはり効果が良いです。

編集部:そうなると、静止画バナー広告よりも、より多くの情報を伝えられるアニメーションGIF(以下、アニGIF)バナー広告の方が良いんでしょうか?

由岐:そうですね。最近効果が良い広告はアニGIF形態のものが多いです。マンガの場合は特に、1コマに要素を盛り込もうとすると文字数が増えてしまう傾向にあるので、アニGIFバナー広告を利用する広告主様が増えているのかなと思います。ただ、見せるコマ数が多すぎるとユーザーさんは飽きてしまいます。

編集部:どれくらいの数が適切なんでしょうか?

由岐:数多くの広告主様の事例を見ていると、3~4コマくらいだと効果が良くなっているように感じます。例えば、とあるマンガアプリでは、静止画バナー広告と、3コマのアニGIFバナー広告の2パターンを試したところ、アニGIFバナー広告は静止画と比べてCTRが2倍以上、CVRが1.2倍近く高く、ユーザー獲得単価を20%抑えることができました。

アニGIFバナー広告の効果

※クリエイティブはイメージになります。

編集部:明らかな差が出たんですね。ただアニGIFとなると、静止画と比べてクリエイティブ制作に工数がかかると思うのですが、その場合はnendで作ってもらうことはできますか?

由岐:もちろんです。ただ、クリエイティブ制作前に作品について広告主様と一緒にお話したいです。
過去効果が良くなかった作品があれば教えてほしいですし、今の流行り的にこの作品はどうでしょうか?というようなご相談もどんどんいただきたいです。逆に私からも、この作品はユーザーさんに好評だと思うんですけど…というようにご提案させていただきますし、それに対しての反論も大歓迎です。
そうやってお互いの意見をぶつけ合うことで、事前に作品の精査ができて、制作するクリエイティブの数も減り工数削減につながります。その浮いた時間でさらに作品に関して議論することで、有効な時間の使い方ができるので、そういった話し合いの場は大切にしていきたいですね。

マンガアプリのクリエイティブ制作のPDCA

編集部:そのPDCAを高速で回していければ、クリエイティブの精度も上がっていきそうですね!では最後に、マンガアプリを運営している企業の担当者様に一言お願いします。

由岐:日々、いろんな広告主様とお話していて、もったいないなと思うことが多いです。もっと最適なジャンル、キャンペーン構成、クリエイティブがあるんじゃないかなと感じます。私の場合、昔サブカルのリアル店舗で働いていたという経歴があって、実際にマンガを買っているお客様をたくさん見てきたので、雑談レベルからでも一度ご相談してほしいです。

編集部:それは、今すぐnendに出稿できなくてもですか?

由岐:はい、今すぐnendに出稿しない場合でも、今の傾向を話したりすることでご協力できる部分はあると思うので、私個人をもっと利用してもらえればと思っています。もちろん私がご提案した内容に納得いただいたうえで、結果的にnendに出稿いただければ最高ですけどね!

編集部:熱い気持ちが伝わってきます…!

由岐:困っている広告主様を救いたい、手助けしたいという気持ちがとにかく大きいんです。仮にプロモーションよりもマネタイズを強化した方が良ければ、メディア担当の営業をご紹介させていただきます。

編集部:マンガアプリのマーケティング担当になったばかりの広告主様からすると、マンガのジャンル、キャンペーン構成、クリエイティブについて気軽に相談できる人がいるというのはありがたいですね。

由岐:ベテランの広告主様でも、「私の考えは2年前で止まっちゃってるんですよね」というときもあるので、その場合は今の流行りを共有させていただきます。
とにかく、マンガアプリのプロモーションでもったいない部分をなくす手助けをしていきたいです。
何かお困りのことがある方はぜひ私までご連絡ください。まずは好きなマンガの話から始めましょう!

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